「世界とのつながりを醸し出し 私と共に生きることを探求する 場づくり杜氏」のやっくんこと福元です。
屋久島をフィールドに「人と自然、人と人をつなぎ関係性をアップデートする」をミッションにいろいろな活動をしています。
主には、屋久島未来ミーティング、環境系学生未来塾、子育てサークルOYAKOLABOなどを開催中。
コロナ下で開催を断念していた屋久島未来ミーティングを2年ぶりに開催することにしました!
ということで、つらつらと想いを綴ります。
子どもたちが「屋久島が大好きだと声を出して誇れる」島づくり
みなさんは生まれ育った故郷のことは好きですか? と言うのも、屋久島の子ども達に「屋久島のこと好き?」と聞くと、「屋久島何にもねぇ。」と返ってくることがほとんどです。。。。
僕も幼少期の頃は屋久島には何もないなぁと感じています。もっと感覚的に表現すると好きでも嫌いでもなく、興味もありませんでした。
好きの反対は無関心。。。
世界が羨む大自然も島の人にとっては当たり前。
当たり前のものに人は興味を持ちづらいですよね。
実際に屋久島の子どもたちは就職を機に9割が島を離れて戻ってきません。
僕は高校・大学・社会人と島を8年離れ、幸運なことにいろんな出会いからUターンで島に戻ってこれました。
気づけば島に帰り10年目の年です。
現在は、多くの子どもたちと島中でわいわいと野遊びをしながら屋久島を好きと誇れる原体験を提供しています。
屋久島の子どもたちに原体験を提供する中で、「屋久島自体が無くなってしまったら、遊ぶこともできないのではないか」と不安を感じる瞬間が多々あります。
それは、世界的な環境問題ももちろん、全国の地方で地域課題が取り上げられる中、この島も課題が山積みだからです。
人生100年時代。子どもたちに未来を託すだけでなく、子どもたちが生きる100年先の屋久島も見すえながら整えていく必要を強く感じています。
今を作り、未来へ続く世界の最先端を作っているのは、今を生きる大人。
子どもではありません。
大人が変わり、より良い未来に向かって今を作り続けなければ未来は変わりません。
そんなことを考えていた当時に屋久島に大きな課題を感じていました。
実は、住民の半分が移住者と感じるほど、移住者が多い屋久島。
それぞれが自分の理想の暮らしを作っています。
本当に素敵なことだと思うし、屋久島の価値がそこにあると思っています。
だからこそ、集落同士や異業種、移住者と島民などコミュニティの壁ができやすいのも現状です。
より良い屋久島を目指すためには、多くの島民とコミュニティの壁を超えて、未来を一緒に作り上げる必要があると僕は思っています。
そこで5年前から始めたのが未来系イベント。
この島の未来を考える1日として、屋久島未来ミーティングを過去5回開催してきました。
「屋久島の未来を良くしたい」を合言葉にこれまでに合計で400名ほどの方にご参加いただきました。
屋久島未来ミーティングでは、「屋久島の未来」と言うキーワードでコミュニティを超えた対話を目指しています。
なぜ屋久島未来ミーティングは生まれたのか
多くの人が集まり多様な価値観が交差するミーティング。
100人規模のミーティングならではの熱量はその場にいた人にしか分からない感覚だと思います。
この熱量はお祭りの盛り上がりに匹敵する熱量です!
僕のミーティングの原点は、清里ミーティング。
環境教育に携わる人々がなんと約300人集うお祭り。しかも2泊3日の長期間。
当時は主催団体の事務局スタッフとして関わらせていただきました。
スタッフとして会場を駆け回りながらも、一つの目標「地球環境をより良くしたい」との思いを共感し、いろいろな立場や視点で盛り上がる感覚と自分の中に新たな何かが生まれるきっかけを知りました。
人が交われば視点が変わり、視ている世界が変わる。
言うのは単純ですが、この感覚は大規模なミーティングに参加したからこそ感じた感覚だと思います。
あの興奮は今でも忘れられません。
その後、ミーティングを主催する側に足を踏み入れるきっかけになったのが第4回鹿児島未来170人会議。
一番奥の列に僕が写っています。笑
鹿児島県の地域づくりプレイヤーと住民(応援者)がつながり共生協働の文化を作る会議。
170人会議に参加して良かった!
ただただシンプルにそう思えました。
理由は本当に色々とあるんですが、
・「本当に何か変わるんじゃないか!?」とさえ思えてくるようなワクワク感。
・人の手で作られていく温かいイベントであること。
・「仲間」が生まれ、「自分」と向き合える時間であること。
・ローカルな問題を共有し解決していくこと。
語りだすと長くなりそうなのでこの辺で。
この時の熱量を持てる空間を屋久島でも開催したいと純粋に思いました。
そして清里ミーティングと鹿児島未来170人会議をミックスして生まれたのが「屋久島未来ミーティング」です。
屋久島のパラダイムを共創の文化へ
コロナでリアルの対話イベントを開催することができなかった2年間。。。
屋久島未来ミーティングを一番最後に開催したのが2020年。
2年も間が空いてしまいました。。。
その時の思いをしたためたNOTEはこちら
>>屋久島のパラダイムを共創の文化へ~屋久島未来ミーティング2020を終えて~
僕が目指す個人のあり方。
「多様性の中で一人一人が生きる屋久島」
=対話を通して一人一人が認め合える空間(島)。
その上で、屋久島未来ミーティングの目指す在り方
「対話と共創の文化」
=対話で個々が認め合い、人と人のつながりから屋久島の未来を共に創っていくことを僕は願っています。
その時連想するのが「協働と共創」。
「協働」は明確に割り当てられていないし、公式の役割や目標として期首に設定していなくとも、必要だから自分がやる、困っている仲間がいるから自分が引き受ける、支援する、また組織の垣根や役割を超えての行動です。
https://www.humanvalue.co.jp/wwd/research/insights/od/post_53/より引用
「共創」は正解がない中で、挑戦を繰り返しながら、新しい価値を「共」に「創」り上げていくことです。
https://www.humanvalue.co.jp/wwd/research/insights/od/post_53/より引用
「未来」の看板を掲げた屋久島未来ミーティング。
地球環境、社会情勢etc…不確実性が増す世の中に、今の正解が明日にはわからない時代。
正解がない中で、協働の枠を超えて新しい屋久島の未来・価値を創りつづけていく文化を育む必要があると改めて感じています。
僕の大好きなアフリカのことわざ
「急いでいきたければ、1人で行け
遠くへ行きたければ、みんなで行くことだ
If You Want To Go Fast, Go Alone.
If You Want To Go Far, Go Together」
1人でやった方が楽だし正直早いと思います。
ただ、1人でやれることの限界は必ず存在していて、
1人より2人。2人より3人で進むことで予想外に、
人と人の掛け算で大きなことができます。
そして、最近気づいたことがコミュニティを作ることが一番の近道なんじゃないかと。
好きでやったことの「点」としての体験が、
誰かとつながって弱い「線」となり、
コミュニティとしての強い「面」につながり、
集合体が組み合わさりながら社会・文化を形づくる「立体」
僕が屋久島で目指しているものは、屋久島という大きなコミュニティなのかもしれません。
地域をカタチ作っているものそれは、コミュニティという名の文化です。
文化を作ってこそ初めて地域づくりだと言えるのではと僕は考えています。
そして、そのコミュニティ・文化を組み合わせて社会を作り上げていく。
その文化こそが「対話と共創」の文化です。
屋久島の未来を想うビジョンマップ(未来へのコンパス)
新型コロナウィルスの影響で、大規模な対話イベントができない中で。
5年連続で続けていた屋久島未来ミーティングも断念。。。
そんな中で、できることはないかと続けていた挑戦がイマジン屋久島。
https://imagine-yakushima.com/
これからの屋久島はどこに向かうべきなのか?
そんな問いを持ちながら、
これからの屋久島を担う次世代のつながりを育み、
多様な島民と屋久島の現在/過去/未来から共に学び、
「対話と共創」の文化を育みながら
世界遺産登録30周年の次の30年もみんなが持続可能で豊かに生きることのできる島の「在りたい姿(ビジョン)」を共に探究した1年間。
ビジョンづくりパートナー「musuhi」のHPでビジョンづくりの過程わかりやすくまとめていただいてます。
そんな約1年の集大成が、イマジン屋久島ビジョンマップです。
リンクはこちらから。「イマジン屋久島ビジョンマップ」
そこには新しい未来というより、屋久島の暮らしの中で大切にしたいことが現れたものになりました。
屋久島の豊かさの象徴だと感じ、うれしくもなりました。
ビジョンマップという名で作成されましたが、屋久島の未来へのコンパスという感覚が僕には強いです。
今年の屋久島未来ミーティングはこのコンパスと共に場を開きたいと思っています。
屋久島に関わりがある全ての人へ
この未来ミーティングというイベントでは、本当にいろいろな人との繋がりが生まれます。そして、つながりが未来へのいろいろ原動力になっています。
言葉を選ばずに表現すると、ただ100人でワイワイやるという陳腐なイベントではなく、その中で『自分』と向き合う時間というのも随所にあって、「学び」の場としての側面が凄く大きいです。
主宰する僕でも毎回大きな学びをいただいています。
そして「熱意」のある「面白い」人たちの集まれる場。
だからこそとても刺激的なんです。
過去の参加者から「屋久島愛が深まりました。」と嬉しい言葉を聞くことがありました。
世界自然遺産登録30年を1年後に迎える年でもあります。
今年もそんな熱いお祭りのような一日を12月11日(日)作ります!
今仲間達とワイワイと作り込み中です。
今からワクワクしてきましたー!
今年はこんなお誘い文でスタート!
『今、屋久島と。』
2022年12月11日。
世界自然遺産登録から 29年の屋久島。
それは多様な島民が、もういちど屋久島のことを想うこと。
世界の人たちと、一緒に屋久島を想うこと。
屋久島を見つめることは、これからのあるべき世界を考えること。
世界自然遺産登録30年を1年後に迎えた日に、「今、屋久島とわたしは?」
今と向き合うことで、これまでの屋久島を分かち合い、
そして、これからの未来の屋久島を想像していこう。
同じようにくり返される日々の営みの変化を、
これからも新鮮な気持ちで味わえるように。
変わってゆくものと、変わらないものを、どちらも大切にできるように。
この年を、この屋久島と、じっくり向き合って想像していこう。
未来の屋久島と私たちの暮らしのカタチを創造していこう。
世代を超えて、立場を超えて、常識を超えて。
あらゆる人が垣根を越えて対話でつながる。
屋久島の在り方を探る1日。
みなさん熱い一日をご一緒しませんか?